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シミの種類と原因

年齢より老けて見えてしまうシミは、できることなら一生できないでほしいですよね。
女性ならではの悩みと思われてきましたが、近年では男性の美意識も上がり、男女問わずシミに悩む人が急増しています。

 

シミを治したいならまずは正しい知識を得ることが重要です。

 

「シミ」と一概に言っても、実は4つのタイプに分けられ、その種類ごとに発生するメカニズムも対処法も異なってくるので、まずは正しい判断が重要となります。
間違った治療をすると、さらなる悪化と治療不可能になるリスクもあるので、慎重に見極めなければなりません。

 

できてしまったシミを治療したい方は、まずはシミの種類を知り、現在のシミの正しい判断と正しい処置をするようにしましょう。
また、シミ予防をしたいという方もシミの発生するメカニズムを知ることで、少しでも将来のリスクを減らすことができるでしょう。

 

 

シミの種類

まずは、シミの種類を知り、それぞれの特徴と原因について学んでいきましょう。
シミの判断は素人には難しいので、しっかりと治療したいのであれば皮膚科専門医の診察が必須です。

 

日光性黒子(老人性色素斑)
老人性色素斑に悩む女性

 

 

加齢や長年の紫外線によってできてしまう「日光性黒子(老人性色素斑)」は、最も多いシミのタイプです。
「シミ」と言われてまず思い浮かぶのは、この日光性黒子ではないでしょうか。

 

早くて20代前半から、平均で30を超えてから現れてくることの多いシミです。
場所は頬の高い所が多く、こめかみやおでこ、手の甲などにも出現します。

 

以下の項目が当てはまれば、日光性黒子(老人性色素斑)の可能性が高いです。

 

 

日光性黒子の原因とメカニズム

日光性黒子(老人性色素斑)の主な原因は「紫外線」です。
日焼け後すぐにシミとして表面化するのではなく、長年の紫外線ダメージが肌に蓄積されて徐々にシミとなって表れてきます。

 

シミのメカニズムでも解説しているように、紫外線に当たった肌は細胞を守るために黒色メラニンを作ります。
しかし、過剰な紫外線や加齢によって肌のターンオーバーが乱れ、排出されなかった黒色メラニンが色素沈着となって肌に残り、シミになってしまいます。

 

この日光性黒子は、30代以降からでき始めることが多いですが、学生時代に運動部で日常的に長時間紫外線に当たっていた、外のアクティビティが好きだったという方は20代でも現れる場合もあります。

 

日光性黒子の対処法・予防法

■紫外線対策の徹底
できてしまった日光性黒子の悪化を防ぐ、増やさないための予防には「紫外線対策」しかありません。
とにかく日焼けをしないために、日焼け止めを顔や体などに塗った上で、衣服や帽子でも紫外線をカットしてください。
衣服や帽子で隠れているからといって日焼け止めを塗らないのは絶対にやめましょう。
汗やこすれなどで日焼け止めが落ちてしまうので、2時間くらいでこまめに塗り直すことも非常に重要です。

 

また、室内にいても紫外線A波(UVA)は窓ガラスを突き抜けるので、室内だからと油断せず日焼け止めを塗っておきましょう。

 

■肌代謝の促進&抗酸化ケア
濃くなってしまったシミを完全に消すには、残念ながらクリニックでのレーザー治療しかありません
しかし、また薄いシミやできたての状態であれば、ターンオーバーの促進と抗酸化ケアで薄くすることが可能です。

 

ターンオーバーを促進するL-システインビタミンCが配合されたサプリメントや食べ物を積極的にとるようにしましょう。

 

また、紫外線を浴びることで発生する活性酸素が増えすぎると細胞がダメージを受け、肌トラブルが起きやすくなってしまいます。

 

そのため、活性酸素を除去する抗酸化作用を含むポリフェノールリコピンの摂取がおすすめです。
ポリフェノールは緑茶に、リコピンはトマトに多く含まれています。
どちらもスーパーやコンビニ、外食でも手軽に購入できるので、ぜひ日常の食事に取り入れてみてください。

 

L-システインにも抗酸化作用があるので、シミにお悩みの方にL-システインはとても強い味方です。

 

 

炎症後色素沈着
ニキビ跡が気になる女性

 

 

ニキビや虫刺され、傷、かぶれなどの炎症が跡となり、色素沈着してしまった「炎症後色素沈着」もシミの一種です。

 

以下の項目が当てはまらないかチェックしてみましょう。

 

 

炎症後色素沈着の原因とメカニズム

顔にできたニキビや傷、虫さされといった炎症を適切に処置・治療しなかったことで「炎症後色素沈着」としてシミになってしまうことがあります。
他にも、かぶれや湿疹、やけどなどの炎症が原因な場合もあります。
日本人は、黄色人種であり、黒色メラニンが多いため色素沈着が目立ちやすく、炎症時の治療がシミになるかならないかの重要なポイントとなります。

 

肌の炎症時には黒色メラニンが生成されますが、その黒色メラニンが正常に排出されずに肌に残ってしまいシミになります。
一般的に炎症が収まって赤みが引いた後にシミになって現れます。

 

特に多いのが、ニキビに潰して色素沈着を起こしてしまうケースです。
通称「ニキビ跡」と呼ばれますが、紫外線に当たると悪化しやすく、完全に消えるまで数年かかることもあります。

 

また、ゴシゴシ洗顔や過剰なフェイスマッサージ、コットンでの強い刺激など誤ったスキンケアにより炎症が起こり、色素沈着になる場合もあります。
自己処理でムダ毛を抜いた毛穴の周囲に炎症が起こり、黒い跡になってしまうのも炎症後色素沈着の一種です。

 

炎症後色素沈着の対処法・予防法

■炎症箇所は徹底した紫外線対策
炎症箇所をシミにしないためには、徹底した紫外線対策が重要です。
ニキビができてしまったら、まずは跡にしないように治すことを最優先にしましょう。
そして、ニキビ箇所は治療中も治った後も、ノンコメドジェニックや肌に優しい日焼け止めクリームを使用したり、帽子や衣服で隠したりと紫外線対策を入念に行ってください。

 

■ターンオーバーの促進
色素沈着は通常であれば、時間の経過と思に自然と消えることが多いです。
しかし、完治するには何年も何十年もかかってしまいます。
そのため、ターンオーバーを促進させてより早く色素沈着をケアしましょう。
黒色メラニンの生成を抑制するビタミンC、ターンオーバーの働きをサポートするL-システインを多く含む食品やサプリメントを積極的に摂取することをおすすめします。
特にこの二つの栄養素は一緒に摂取するとより効果的です。

 

 

肝斑
肝斑に悩む女性

 

日光性黒子と似ていますが、主に頬骨の高い所に左右対称にもやもやと薄茶色に広がっているのが「肝斑」です。

 

肝斑は女性ホルモンのバランスが乱れにより発生するシミで、他のシミと異なり、レーザーで治療することができないので、非常に厄介です。

 

肝斑と日光性黒子が密集していると素人では見分けがつかない場合がありますので、複数のシミが混在している可能性がある場合は、自己判断せず、専門医に相談しましょう。

 

 

肝斑の原因とメカニズム

肝斑は主に女性ホルモンの乱れにより発生していまいます。

 

ホルモンバランスの乱れは、更年期に差し掛かる30代後半~50代、妊娠やピルの使用によって起こることが多いです。
また、ストレスも女性ホルモンを乱す原因になると言われています。

 

女性ホルモンが乱れることによってメラノサイトが活性化し、過剰に作られた黒色メラニンがシミになって現れたのが肝斑になります。

 

肝斑は紫外線のダメージを受けやすいので、悪化させないために日頃から紫外線対策を徹底するようにしましょう。

 

肝斑の対処法・予防法

■ホルモンバランスを整える
肝斑の改善・予防には、ホルモンバランスを整えることが基本となります。

 

生活習慣や食生活を見直し、そしてストレスを上手に解消する方法を見つけましょう。
毎日の健康的な生活がシミ対策に繋がります。

 

■紫外線対策
また、紫外線対策も重要です。
衣服や帽子、日焼け止めクリームを日頃から取り入れ、紫外線に長時間当たらないよう気を付けて生活しましょう。

 

 

そばかす(雀卵斑)
そばかす

 

 

 

漫画やアニメのキャラクターのチャームポイントとしても描かれることの多い、いわゆる「そばかす」はシミの一種になります。

 

シミの中でも幼少期からできる人もいるほど早い段階からできやすいシミです。
鼻を中心に小さな斑点が散らばるように現れ、顔以外にも身体にも所々現れる場合があります。

 

 

そばかすの原因とメカニズム

そばかす(雀卵斑)は、遺伝的な要因で発生した細かい茶色の斑点のことで、「小さなシミの総称」をそばかすと呼ぶこともあります。

 

鼻を中心に頬周りに向かって小さく薄い茶色の斑点が散らばるように発生し、顔以外にも背中・胸元・方・腕・手など、紫外線に当たりやすい部位にも現れる場合もあります。
春~夏は目立ち、秋~冬は薄くなるなど季節によって見え方が変化するという特徴もあります。

 

色素の薄い白人に多く見られる傾向にあり、日本人でも色白の人はできやすいと言われています。
5~6歳頃からでき始める人が多く、成長するにつれ増え、色も濃くなっていきます。
特に思春期に最も濃くなりやすいので、この時期に悩み出す方も多いでしょう。
個人差はありますが、思春期以降はだんだん薄くなる人もいます。

 

そばかすの対処法・予防法

■紫外線対策の徹底
そばかすは遺伝的要因が主なため、完全に防ぐことは非常に難しいです。
しかし、それ以上濃くしないためにも紫外線対策をしっかり行いましょう。
日焼け止めクリーム、帽子、UVパーカーなど日常から紫外線対策を心がけるようにしてください。

 

■ターンオーバーの促進&メラニン排出
できてしまったそばかすは、ターンオーバーの促進と黒色メラニンの排出で治療していきましょう。
その働きを行う「L-システイン・ビタミンC・ビタミンE」の摂取をおすすめします。
これらの栄養素は黒色メラニンの生成を抑え、ターンオーバーの働きをサポートして余分なメラニンを排出する働きをしてくれます。
食事やサプリメントでこれらの栄養素を積極的に摂取してみてください。

 

 

シミに悩まないために

シミは、日光性黒子(老人性色素斑)・炎症後色素沈着・肝斑・そばかす(雀卵斑)の4つに分けられます。
それぞれ原因も種類も治療法も異なりますが、共通して言えることは「食生活」「生活習慣」「紫外線対策」が重要ということです。

 

シミのでき始めであれば、まず食生活・生活習慣の見直しや紫外線対策を徹底した上で、スキンケアやサプリメントによって改善することが可能な場合もあります。
どうしても改善が見込めないほどのシミになってしまった、治療が難しそうであれば美容クリニックや皮膚科の専門機関に相談してみましょう。

 

シミは治療後が大切ですので、油断せず、完治するまで日常のケアを怠らないようにしてください。